2011夏・西日本無計画のたび ~あるいは眠い眠い日記~ その3 [ぶら旅ニッキ]
クルマは名神高速から中国道に入った。
相変わらず順調に進んでいる。
そして相変わらず眠い。
「眠い」しか書くことがないくらい眠い。
まぶたが開いていても意識が刈り取られそうなくらい眠い。
なんでだ?
眠い眠いとつぶやくばかりのつまらない話をするのも恐縮だけど、この旅行のこの時点において最大のトピックが「眠い」なんだから仕方ない。
普段の生活で「眠い、眠い、だるい」などと連呼するような輩は、だいたいが扱いづらく、鬱陶しくて、たいして面白くもない奴だ。
自省を込めた、わりとそんな感じ?な無責任な決めつけだけど、一般論としても大きく外してないんじゃないかと思う。
この時感じたのはそういうだりーなおめーよー的な眠気ではなくて、ほんとうに眠い、眠い、眠いんだ!
その眠気たるや開いているマナコを無理矢理にも閉じさせるような、はたまた強烈な重力が超局部的に作用して、瞼を強制的に閉じんとするような、なにか超自然的な、あるいはむしろ自然な眠気の話なのだ。
とにかく、この時点では最大の旅の思い出は「眠かったこと」なのだった。
西宮から山陽道に入る。
眠気に耐えかねて淡河PAでわずかな仮眠を取ろうとするが、すぐに起きてまた走り出す。
このエントリがすでに夏休みの旅日記というよりも「眠い眠いの記録」になりつつあり、またこの旅においても“眠気との闘いと共存"は生き残るための重要なテーマになりつつあった。
運転中に夫が眠いと言えば、妻が一生懸命夫の眠気をそらそうと世話を焼き、話しかける。
お茶を飲みたいと言えば、水筒のキャップを外して飲み口の向きを合わせて手渡してくれる。
手を差し出せば”眠気が取れるツボ”を押してくれる。
こんなに嫁がかいがいしく優しいのも我が身可愛さ故だとわかっていても、普段と違って?従順で優しい嫁の気遣いに感動する。
山陽道を西に向かっていた我々はいつの間にか進路を南に向けており、神戸淡路鳴門自動車道というなんだか揉めないように通過順に盛り込んでみました的な名前の道路を走っている。
今になってこのエントリのためにルートを再確認してみたらなんでこのルートを選んだんだ?な気配が充ち満ちていた。
途中までナビの指示通りに来ていたのが眠気のあまり分岐を見落としているのかもしれない。
まあ、目的地には到着できたのであまり考えないようにする。
明石海峡大橋を渡るとこ
今日の夜は香川県・高松に宿を取っており、ようやく四国だと気持ちを盛り上げていたら手前に淡路島が控えていた。
明石海峡大橋を渡っている時に見えた大きな観覧車がSA内にあることを知ってびっくりする。
なんで?観覧車???
観覧車には「わたるくん」も乗っていた。
僕たちは淡路島をぴゅーっと通り過ぎて四国に入るのをイメージしていた。
それが行けども行けどもまだ淡路島。
後で知ったが淡路島は全長約53Kmの大きい島。
そうやすやすとは渡らせてくれないのも無理はないのだった(通過時間的な意味で)。
「淡路島大きいねえ」
「大きいねえ」
10回くらい無意味なやりとりを繰り返し、ようやく大鳴門橋。
眠気はどこかに行ってくれたようだ。
しかし雨が降り始めたせいで観光意欲は急降下。
「淡路島南PAってのがあるよ? 入る?」
「・・・いい(結構です・拒絶の意)」
「大鳴門橋が見えるかもよ? 景色いいかもよ?」
「・・・いい(結構です・拒絶の意)」
うずしおを見る余裕もなく、四国に入る。
ただ高松を目指して走るのみ。
そして夕方、18時。
高松港には海を眺める嫁の姿があるのだった。
2011夏・西日本無計画の旅〜その2 [ぶら旅ニッキ]
最初の目的地、信楽についたのは午前9時すぎ。
「うえるかむ」
高速道路を運転していると眠くなる。景色が単調、速度は(ほぼ)一定。
刺激が少ないから?夜なんてなおさらだ。
さすがに眠くて眠くて、意識が刈り取られそうな気配に危機感を感じる。
それなら仮眠しようかとSA/PAで車を止める。と、今度は寝付けなかったりする。不思議。
んで、大丈夫かと思って出発するとまたすぐに眠くなる。なんでじゃ。
大都市圏の渋滞を避けたい云々はともかく、とにかく眠いから休む、寝付けないから走る的に休憩を挟みつつクルマを走らせ、出発してから6時間ほどで到着したことになる。
信楽に寄ったのは買い物のため。
「いらっしゃあーい」
たぬきの置物とお茶の葉っぱを買うという、二つの明確な目的のために立ち寄った。
以前にも書いたとおり、この町じゅうに溢れている大小さまざまなたぬきの中から自分好みのものを選ぶのは大変に難しいことだ。
「買って買って買って買って買って・・・・・」
2時間という短い滞在時間で全てが片付いたのは幸運という他ない。
僕たちは当初の予定よりもやや大きく、その分高価なたぬきの置物をトランクに横たえ(お土産積めないじゃん)、次の目的地に向かう。
信楽編終わり。
「え?」
いや、目的地って言ったけど、実際には立ち寄りに近いので、これでいいのだ。
クルマは新名神に戻る。
古いカーナビには表示されない道路はさほど混んでいない。
土曜の昼としては車の量は少ないように思う。
快適・快調。
草津で名神高速に接続する。
大津・京都東と来て、若干交通量が増えた気がするが、ペースが落ちるほどではない。
順調にクルマは西に向かっている。
ただ、ものすごく眠い。
旅はまだ始まったばかり。
この先しばらく、天気予報では傘の大安売り。
イマイチな天気だけど、雨が降っていないだけマシと考えた方が前向き。
あ、太陽の塔だ。
2011夏・西日本無計画の旅〜その1 [ぶら旅ニッキ]
夏休みが始まった。
さあ! 出発だ!
気持ちは急くものの、仮眠を取ってからの出発を約束させられている。
荷造りを済ませて布団に入る。
ヒトは1サイクル90分でレム睡眠とノンレム睡眠を繰り返しており、
この倍数で睡眠を取るのが効率的……と聞いていたので試してみた。
試してみたが、正直寝たのか寝てないのかわからないうちに起きる時間に。
はたしてその効果と言えば?
はい、ものすごく眠いままでした。 少なくとも僕には向いていないみたい。
嫁が気分はどうかと尋ねてくるが、馬鹿正直に伝えてしまえばもう一度寝かしつけられてしまうに違いない。
「う・・ん、だいぶ…いい感じ……。」とあいまいにうなずいて身支度をする。
やはりというか何というか、誤魔化し切れていないようなので、時々張りのある声を出して起きてるよアピールをする。
「うひょー。」違うか。
おっと、ぼやぼやしていると出発が遅れてしまう。
今このときは眠い以上に気持ちが急いているので、ごまかして準備を続ける。
とは言え、あらかたの準備は夕べまでに完了。いまやるのは忘れ物の確認くらい。
今回は移動距離が長いので、夜中に出発しても走っているうちに朝になる。当たり前だけど。
ただ、渋滞が起きやすい大都市圏で朝を迎えるのはいろいろ厄介かなと思っているので、どの地点で朝を迎えるかというのは気になる問題なのだった。
そんなわけで、僕はさっさと出発してしまいたいと思ってさっきから急いでいるのだ。
駐車場に向かう。
夕べからの雨がクルマの屋根で水玉になっている。
予想外に多くなった荷物を積み込み、カーナビに最初の目的地を設定する。
おっと、忘れていた。
「ぽーん。 ETCカードを認識しました。」
さあ、今度こそ出発だ。
首都高速から東名高速道路へ。
深夜と早朝の合間を、眠気をこらえながら走る。
なんて言うか、レム睡眠がどうとか、渋滞をやりすごしたいとか、この際どうでもいいな。
ものすごく眠い。
ぼくのなつやすみ [ぶら旅ニッキ]
ぼくのなつやすみ
ひさしぶりにクルマで出かけたいと思いました。
うーんと遠くまで、クルマで行ってみようと思いました。
And I Love Car - 奥田民生
僕も嫁も飛行機が苦手、というかよっぽどの事がない限り乗りたくない。
要するにコワいんだ。
そんなせいもあってここんとこ何年か、遠くへ旅行する時の移動はすべて新幹線(とか電車)を選んでいた。
ふとした思いつきで、久しぶりにクルマで出かけてもいいかな?と考えるようになり、そう思っているうちに、どこへ行くという目的よりもクルマで行くという手段の方に微妙に重心が掛かっている、そんな旅がしたいと思うようになっていた。
青い空、広い海、どこまでも続くまっすぐな道。(イメージね)
免許を取ったばかりの頃のような、ただクルマを走らせているだけで楽しかった気持ち。
そんな気分を思い出して、もう一度行っちゃってみよー!
わお。
なんか、いいじゃん、いいじゃん。
でも。
盛り上がった気持ちに嫁が水を差す。
でも、私たち、もう若くないでしょう?
運転大変だよ ・ しんどいよ ・ 眠くなるよ?
わたし運転しない(できない)よ?
嫁の運転免許証は永らく身分証明書としてのみ機能しており、具体的には、TUTAYAでTカードを作る・または更新するためだけに役立っている。
きっと、嫁にとっては運転免許証よりTカードの方が便利なんだろう。
エネオスでガソリン代も安くなるし、Tポイントも貯められる。
『旦那が免許証を持って、自分はTカードを持っていれば問題ないんじゃない?』と思っているに違いない。
脱線したが、要約すると嫁の主張は「寝不足のおっさんがふらふらになって運転しているようなクルマに乗るのは勘弁」ということで、自分が替わりに頑張るという選択肢を放棄している点が癪に障るものの、確かにもっともな話ではある。
わかったわかった無理はしないよ、と仮眠と休憩をたっぷり取っての出発を約束させられる。
さあ、とにもかくにも、クルマで行くのを決めた。
決めたら旅の準備が一気に進むのかと言えば、それがそんなに簡単ではない。
いつもの旅行なら、旅費をなるべく安くあげるためにいろいろ考える。
旅行会社のパック商品がいいか自分でアレンジした方が安いか?と時刻表をめくったりWebできっぷを調べたりするのが面倒くさくもあり旅の気分を盛り上げてくれる楽しい作業でもあるんだけど、今回ばかりはちょっと違う。
そもそもきっぷの手配はしなくていいし、現地での移動も心配いらない。
持って行く荷物に悩んでも、とりあえず車に放り込んでおけばいい。
泊まるとこ? だいたい、どこに行くかはっきりしてないじゃん。
「だいたいあの辺…」くらいの話しかしてないし。
こうなると、いったい何を焦って準備する必要がある?
パンツと靴下を日数分持っていけばいいんでしょ的なルースな空気が漂ってきた。
そろそろ決めなきゃとか思いながらも、なんだかんだで毎日忙しくてねえとかやっている間に出発の日がすぐそこに。
夏休みの取得期間(≒家を空ける期間)だけは決まっているので、行く先もわからぬまま日数分の着替えやデジカメの充電といった準備を淡々と進めていく。
なにしろ行き先を決めていないので宿の予約すら難しい。
西に向かう事だけが決まっていたので、なんとか初日と最終日の宿を決めておいた。
あとは出先で決めればいいじゃん。今時携帯電話でも予約できるじゃん。
あせることないじゃーん。
僕たちは二人そろって計画的に物事を進めるということができない。
昔から変わらないねえ。むしろ年々ひどくなるねえ、と嘆息して迎えた週末の夜、夏休みが始まった。
タグ:クルマ
おまけ 〜中之島から2011 旅立ち〜 [ぶら旅ニッキ]
たくさん撮った写真が余ったので小芝居をさせてみる。
現地でも「ぼかー東京に行くって決めたんだ」とか口走りながら写真を撮っていたので、頭の中身まであひるちゃん(真っ黄色・空洞)になったかと心配されたものだ。
子:「母さん…」
「母さん、ぼくね、家を出ようと思うんだ。」
母:『……』
母:『…!(何かしらこの車?)』
子:「止めたって無駄だよ!」
子:「ぼかーもう決めたよ。 決めたんだ。」
「決めたっていったら決めたんだからね。」
母:『車に気をつけなさい、って、今はそういう話じゃないわけね?』
『…こほん。』
母:『……いつかこんな日がくるんじゃないかと思ってたヮ。』
『(それに止めてないし。)』
母:『行くのね、あの家鴨(ひと)のところへ…』
子:「えっ?」
母:『……言ってみたかっただけ。』
子:「まあいいや、よくわからないけど。」
「あひるだし。」
母:『あひるだしね。』
母:『……いつか大きくなって帰っていらっしゃい。』
子:「母さん、言っておきますが。」
「五千羽もの兄弟が大きくなって里帰りしたら、えらいこっちゃだとは思いませんか?」
母:『それもまた楽し、よ。』
子:「おお。」
子:「母さん、そろそろ行くよ。」
母:『体に気をつけて、十郎、四十郎。』
『東京にはあなたたちの兄の三千八百八十三郎たちがいるから、何かあれば頼りなさい。』
子:「えっ、そんな名前…」
母:『今適当につけましたよ。 ほぼ生まれた順です。』
子:「うすうす感づいていました。」
「それにしても母さんってマンボウ並に多産…」
子:「ありがとう、母さん。」
「そして生まれ育った大阪の街(外国製だけどな)。」
十郎たちの旅は今始まった。
その行く手にはどんな出来事が待ち受けているのか!
〜 完 〜
たぬ山先生の次回作にご期待ください。
タグ:あひるちゃん
さよならあひるちゃん。 [ぶら旅ニッキ]
朝食のあとホテルに戻ったら、思い出したように眠気がぶり返してきた。
もういちどベッドに潜り込んでぐっすり寝てしまいたいのだけど、そんなことできっこない。
うだうだと身支度をしながら帰りの新幹線までに何をするか考える。
久しぶりの大阪、残りは5時間。
あちこち行きたいけれど、どこかに行くには微妙に時間が足りない。
昨日、淀屋橋の駅で水上バス乗り場をみつけたのを思い出した。
ちょうどいい。
もともとあひるちゃんを見に来ただけだし。
ホテルをチェックアウトして乗り場まで歩く。
僕が思っていたよりも多くの人が水上バスを待っていた。
そういえば昨日見かけた水上バスもたくさんお客さんが乗ってたっけ。
ついでに、あひるちゃんグッズ販売の列に並ぶ我々をその好奇の視線に晒され辱められた(気のせい)ことを思い出し、身もだえしてしまう。
そしてまだちょっと眠い。
対岸では中学生がブラスバンドの練習?をしている。
たたた…たらたた…たらたた、たたたたらたらたらたたた…♪
「この曲何? なんか聞いたことあるね。」
「・・・ちびまるこちゃん。」
「ふうん。」
僕たちが乗り込んだ「なにわ2号」は淀屋橋を出る。
OAP(って何だろう?)~大阪城~八軒浜とまわって淀屋橋に戻ってくるまで約1時間、大阪の街を水面から見物する。
前の席にはおじさん達のグループがビールを飲んでる。
おじさんというのはこういう時にはまずビールだ。
そして意味もなく「わっはっは」と笑う。
僕ももうすでにおっさんの領分なのだが、今日の所はビールではなくアイスクリーム。
昨日からほとんど腰を落ち着けることなく歩き回っていたので、こうやって座ってアイスクリームを食べながら流れるアナウンスに耳を傾けて観光するのも悪くない。
あひるちゃんに水から接近。
グッズ販売の列に並ぶあひる好きどもに好奇の視線を送る。
昨日の仕返しじゃ〜!
しかしこちらの手元にあるあひるちゃん(小)を発見され返り討ちに遭う。
せっかくなのであひるちゃん2ショットも撮っておく。
水上バスを降りる。
お茶でもどうですか?と、昨日嫁が紅茶を買ったお店が11時開店だった事を思い出して行ってみる。
ところが満席のため断念。残念。
すっかりノープランに戻ってしまった。
性懲りもなくあひるちゃんのそばに行く。ほかに行くところもないし。
今日は日曜日。 昨日よりさらに多くの人があひるちゃんに会いに来ている。
あひるちゃんのまわりに流れる心あたたまる空気、ゆるやかな時間。
傍らで僕たちは緊急会談、テーマは昼食。
昨夜の串カツにやられてしまっており、なんとはなしにヘビーなものは避けたい気持ち。
というわけで、今日もうどんに決定。
「つるとんたん」のうどん。 おいしかった!
ご飯を食べたらいい時間。
いざ帰るとなるとやっぱり名残惜しいもので、振り返りつつシャッターを切る。
「ね? アレ書かなくていいの? 忘れちゃった?(言ってない)」
「うふふ…もしかして面倒臭くなっちゃった? うふふ。(言ってない)」
こらこら。そういうこと言うな。
帰る前にイカ焼き買わなきゃいけないから、もう行くよ。
「そう…またね!」
梅田で本屋に寄ったらトイレに行きたくなって大騒ぎ。
なんとか無事に新大阪駅に辿り着く。
乗り込んだホームの反対側に九州新幹線が停まっていた。
こんどはこれにも乗ってみたいなあ。
寝ている間に東京駅到着。
こんな風にして今回の旅もおしまい。
10月の大阪・中之島。
ばら園はほんのり汗ばむほど暖かい。
薔薇が咲いてあたりにほんのりと香り、目の前にはあひるちゃんが浮かんでいる。
振り返れば周りの人はみんな笑顔で、あひるちゃんを眺めたり写真を撮ったりしている。
グッズ販売の列は長く伸びているけど、それでもなんだか嬉しそうにも見える。
それは本当に平和で幸せな光景だった。
本当に、信じられないくらい。
大きなあひるが浮いているだけなのに。
大げさ?
タグ:あひるちゃん
あひるちゃんは大人の嗜み。 [ぶら旅ニッキ]
大都会オーサカに朝が来た。
誰もいない御堂筋。
クルマ一台いないなんて! 新鮮! ……と嫁が面白がっている。
御堂筋と言えば人がうじゃうじゃ、沿道はうどん屋タコ焼屋、名物は二重駐車とポコポコヘッド というのが東京人大方(含嫁)のイメージ。
んなアホな、とお思いでしょうがお許しください。
理不尽というのはどこにでも転がっているものなのです。
とにかく、まあ、早起きしてどこに向かうのかと言えば…
今日もやっぱり、あひるちゃんのところ。
おー、いたいた。
今日も浮かんでるねえ。
遠くても近くても、妙な存在感がある。
見ててクセになるのはこういうところかな?
僕の写真ではいまひとつふたつ、伝わらないのが悔しいけど。
あひるちゃんへと向かう人々、ぞくぞく。
つかの間あひるちゃんを独占でき、嬉しげに写真を撮る紳士。
面白いなーと思うのが、こうやって熱心に見に来ているのが男性、しかもいい年をしたオジサン(含僕)が多いということ。
「あひるちゃんは大人の嗜み」だと思うんだ。
雲の切れ目から太陽が顔を出し、花びらいっぱいに陽光を浴びるコスモス。
朝は昨日よりだいぶ涼しかったんだけど、陽差しが出てくるとやはり暖かい。
あひるちゃん(小)とコスモス。
逆光なので微妙に暗い。
シルエットになってしまったせいで変に叙情的?になってしまった。
悩みでもあるのかな、あひるちゃん。
同じ場所ではないけれど、順光で撮るとこんなに違う。
こっちは前向きっぽく見えなくもない。
写真を撮っているうちに少しずつ人が増えてきた。
嫁が飽きてきた空気を出し始める。
しかたない。
嫁には逆らわないのが夫婦円満の秘訣!なので移動することに。
撤退ではない。
朝ごはん。
喫茶店でモーニング。
地元だとやらないようなことを出先だと気軽にできる不思議。
タグ:あひるちゃん
あひるのあいまに大阪散歩。 [ぶら旅ニッキ]
ちらっ。
まだ帰らないってば。今日は泊まりだし。
さて。
あひるも見たし、グッズも買えた。水上バスからは晒し者になってたけど、テレビからは逃げ切った。
ひととおり目的を果たせたような気がしたのでホテルに荷物を預けて昼ご飯を食べに行く。
お昼は何にしようか、今年食べてないしうなぎいいよねえ・アプリで見てみるよ・おっなんだか評判良さげ・と話がまとまりかけたものの、いざ行ってみると休みだったりする。
一度気分がそっちに行ってしまうと方向修正が難しいのだけど、その後なんとなくうどんに決まる。
きざみうどん。 きつねより好き。
心斎橋でご飯たべた後に難波あたりをうろつく。
手打ちうどん「あそこ」。 名前が気に入った。
お昼食べたのはここじゃないよ。
黒門市場近くのカメラ屋さんにて。
ほ、☆ぃ。
なんば・千日前・道具屋筋。
適当に時間をつぶしてからホテルに戻る。
暑かったせいもあってシャワーを浴びてさっぱりしたら眠くなってきた。
本当に寝てしまう前に出かける。
お。
遠くにあひるちゃんが見える。
ごはん食べてくるね。
大阪駅近くの歩道橋から。
写真撮ったりiPhoneで晩ごはんの目星をつけたり、旅行中といえどなかなか忙しい。
結局、嫁の希望をいれて串カツ。
あまりお店に詳しくないので、前に何回か来たことのあるホワイティの中のお店。
キャベツどーん。
はい、おまちどお。
えーと…何頼んだんだっけ…
あ、こいつはわかる。うずらでーす。
この日はやたらと美味く感じて(いつも美味しいけど)、調子に乗って20本くらい食べた。
そしたらやっぱり胃がもたれてきたので、散歩しながらホテルまで戻ることにした。
『またきたね(言ってない)』
夜の9時過ぎまでライトアップされているらしい。
ライトアップが終わっても結構明るい。
あひるちゃんは夜も人気者。
遅い時間にもかかわらず、いろんな人が来ては写真を撮っていく。
さあ、おなかもこなれたし、帰って寝よう。
おやすみなさい。
あひるちゃん is Back! <続報> [ぶら旅ニッキ]
ようやくあひるちゃんの姿を視界に捉えることができた。
今回、あひるちゃんは中之島のばら園 にその身を浮かべているのだった。
ばら園に入るとほんのりばらの花の良い香りがする。
あひるちゃんまではまだ遠い。
ちらっ。
ようやくあひるちゃんの真正面に立つ。
この時実に、えー、何時だ? 土曜の朝9時過ぎだ。
『よく来たね? 』『今日はなに、朝マックして来たの?(言ってない)』
「それが、嫁に禁止されてて…」
『なあんだ。 マッシュポテトおいしいのにね(言ってない)』
「おいしーよね」「ジャンクだけどねあはは。」
『大阪のは出汁の味が違うよ? こぶ味がね。 嘘だけど(言ってない)』
「……(黙っていた方がモテるタイプかもな…)」
『あちらでグッズでも買って金を落とし、チャリティにも貢献するが良い(たぶん言ってない)』
『ご一緒にストラップはいかがですか?』
「君はだんだん図々しくなるなあ」
『まあ、ゆっくりしていきなよこの物好き夫婦(言ってない)』
「正直大きなお世話ですけどね」
着いた時にはさほどの人出ではないように見えたのだけど、グッズ販売の通称“あひるカー”の横にはすでに行列が。
10時からのグッズ販売の列がすでに数十人に達している。
ここに来るまでは今回は買わなくてもいいかな的な気持ちになっていたのだけど、いざ現地に到着して目の前で列が長くなっていく様を見ていると、胸が騒ぎついつい早足になり結局列に並んでしまうのだった。
とりあえず並ぼう。並んで考よう。
川辺を行き交う水上バスの中からこっちを指さしてる。
オバ様達の好奇の視線が辛い。なかばヤケクソで手を振る。
おっと、こんどはテレビカメラだ。
嫌すぎるw
レプリカとTシャツを買い、テレビカメラ(朝日放送だった)から逃げ回って一息つく。
あひるちゃんのちかくにはこんな展示も。
古い電話ボックスの中に大和郡山の金魚が1000匹入った「テレ金」という作品。
寄りすぎてちょっとわかりにくいかも。
引くとこんな感じ。
人だかりがしていて写真が撮りづらかった。
展示会場のばら園はこんな感じのところ。
散歩やジョグで通りがかっただけの人も、ばら園に来た人も、それからもちろん、あひるちゃん目当ての人も。
みんなそれぞれに楽しんでいるように見える、素晴らしい空間になっていた。
『おーい。』
「???」
『なんか、引き気味で撮ったり、無理矢理纏めっぽいの書いてるけど、もう帰るの?(言ってない)』
「ううん……まだ…(もう今日は寝たいだけだよ)」
タグ:あひるちゃん
あひるちゃん is Back! [ぶら旅ニッキ]
あひるちゃんが帰ってくると聞いたので大阪に行くことにした。
先々週の日曜日。
旅行代理店で聞くと大阪方面は思いの外混み合っていた。
10月22日、1泊。3連休は外しているし、大阪マラソンはその次の週末だ。
京都の紅葉も、箕面のもみじももうちょっと先だろう。
こんな時期だから、いくら直前の予約とは言え宿が取れないなんて想像もしていなかった。
幸い。ようやく。なんとか。
初めて聞く名前のホテルと、エクストラ・チャージの必要な新幹線で予約をすることができた。
「まさかあひるのせいで混んでるのかなあ…」安心しての軽口とも呟きともつかない一言が出る。
帰ってきたのは『…そうかもしれませんね』の返事。
発したのは嫁ではなく、カウンターの向こう、旅行会社のお姉さんだった。
そして土曜日、半年ぶりの大阪。
様変わりした大阪駅に戸惑い…
…と言っても、梅田は地下も地上も入り組んでいて住んでいた当時もよく理解していなかった。
阪神百貨店あたりで地上に出て歩きで中之島に向かう。
予報に反して雨が降っていないのはありがたい。
路面の様子から少し前に上がったように見える。
御堂筋を南に向かい、大江橋で東に逸れる。
このあたりは日銀大阪支店・大阪市役所・中之島図書館といった近代建築が多く残っていることでも知られている。(ほとんど来たことないけど。)
中央公会堂はなんだか見たことある感じだなあと思いながら横を通り過ぎる。
そうしてほどなく水都大阪のイベントテントが雨に濡れて立っているのに気付いた。
もうすぐだと思って遠くに目をやると、
おった。
タグ:あひるちゃん