さよならあひるちゃん。 [ぶら旅ニッキ]
朝食のあとホテルに戻ったら、思い出したように眠気がぶり返してきた。
もういちどベッドに潜り込んでぐっすり寝てしまいたいのだけど、そんなことできっこない。
うだうだと身支度をしながら帰りの新幹線までに何をするか考える。
久しぶりの大阪、残りは5時間。
あちこち行きたいけれど、どこかに行くには微妙に時間が足りない。
昨日、淀屋橋の駅で水上バス乗り場をみつけたのを思い出した。
ちょうどいい。
もともとあひるちゃんを見に来ただけだし。
ホテルをチェックアウトして乗り場まで歩く。
僕が思っていたよりも多くの人が水上バスを待っていた。
そういえば昨日見かけた水上バスもたくさんお客さんが乗ってたっけ。
ついでに、あひるちゃんグッズ販売の列に並ぶ我々をその好奇の視線に晒され辱められた(気のせい)ことを思い出し、身もだえしてしまう。
そしてまだちょっと眠い。
対岸では中学生がブラスバンドの練習?をしている。
たたた…たらたた…たらたた、たたたたらたらたらたたた…♪
「この曲何? なんか聞いたことあるね。」
「・・・ちびまるこちゃん。」
「ふうん。」
僕たちが乗り込んだ「なにわ2号」は淀屋橋を出る。
OAP(って何だろう?)~大阪城~八軒浜とまわって淀屋橋に戻ってくるまで約1時間、大阪の街を水面から見物する。
前の席にはおじさん達のグループがビールを飲んでる。
おじさんというのはこういう時にはまずビールだ。
そして意味もなく「わっはっは」と笑う。
僕ももうすでにおっさんの領分なのだが、今日の所はビールではなくアイスクリーム。
昨日からほとんど腰を落ち着けることなく歩き回っていたので、こうやって座ってアイスクリームを食べながら流れるアナウンスに耳を傾けて観光するのも悪くない。
あひるちゃんに水から接近。
グッズ販売の列に並ぶあひる好きどもに好奇の視線を送る。
昨日の仕返しじゃ〜!
しかしこちらの手元にあるあひるちゃん(小)を発見され返り討ちに遭う。
せっかくなのであひるちゃん2ショットも撮っておく。
水上バスを降りる。
お茶でもどうですか?と、昨日嫁が紅茶を買ったお店が11時開店だった事を思い出して行ってみる。
ところが満席のため断念。残念。
すっかりノープランに戻ってしまった。
性懲りもなくあひるちゃんのそばに行く。ほかに行くところもないし。
今日は日曜日。 昨日よりさらに多くの人があひるちゃんに会いに来ている。
あひるちゃんのまわりに流れる心あたたまる空気、ゆるやかな時間。
傍らで僕たちは緊急会談、テーマは昼食。
昨夜の串カツにやられてしまっており、なんとはなしにヘビーなものは避けたい気持ち。
というわけで、今日もうどんに決定。
「つるとんたん」のうどん。 おいしかった!
ご飯を食べたらいい時間。
いざ帰るとなるとやっぱり名残惜しいもので、振り返りつつシャッターを切る。
「ね? アレ書かなくていいの? 忘れちゃった?(言ってない)」
「うふふ…もしかして面倒臭くなっちゃった? うふふ。(言ってない)」
こらこら。そういうこと言うな。
帰る前にイカ焼き買わなきゃいけないから、もう行くよ。
「そう…またね!」
梅田で本屋に寄ったらトイレに行きたくなって大騒ぎ。
なんとか無事に新大阪駅に辿り着く。
乗り込んだホームの反対側に九州新幹線が停まっていた。
こんどはこれにも乗ってみたいなあ。
寝ている間に東京駅到着。
こんな風にして今回の旅もおしまい。
10月の大阪・中之島。
ばら園はほんのり汗ばむほど暖かい。
薔薇が咲いてあたりにほんのりと香り、目の前にはあひるちゃんが浮かんでいる。
振り返れば周りの人はみんな笑顔で、あひるちゃんを眺めたり写真を撮ったりしている。
グッズ販売の列は長く伸びているけど、それでもなんだか嬉しそうにも見える。
それは本当に平和で幸せな光景だった。
本当に、信じられないくらい。
大きなあひるが浮いているだけなのに。
大げさ?
タグ:あひるちゃん
アヒルちゃんへの愛情たっぷりの記事に癒やされました。
いい記事だー( ´∀`)
by ア・ヒール伯爵 (2012-03-06 19:18)
ア・ヒール伯爵さま
お越しいただきありがとうございます。
愛情、溢れてますか(笑)
実際目にすると圧倒されますね。
好き・嫌いとか考えられないほどの存在感で、「大きいことはいいことだー」って思います。
よろしければまたおつきあい下さい。
∈・)
( つ)
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by たぬ山たぬ太郎 (2012-03-08 08:16)