おまけ 〜中之島から2011 旅立ち〜 [ぶら旅ニッキ]
たくさん撮った写真が余ったので小芝居をさせてみる。
現地でも「ぼかー東京に行くって決めたんだ」とか口走りながら写真を撮っていたので、頭の中身まであひるちゃん(真っ黄色・空洞)になったかと心配されたものだ。
子:「母さん…」
「母さん、ぼくね、家を出ようと思うんだ。」
母:『……』
母:『…!(何かしらこの車?)』
子:「止めたって無駄だよ!」
子:「ぼかーもう決めたよ。 決めたんだ。」
「決めたっていったら決めたんだからね。」
母:『車に気をつけなさい、って、今はそういう話じゃないわけね?』
『…こほん。』
母:『……いつかこんな日がくるんじゃないかと思ってたヮ。』
『(それに止めてないし。)』
母:『行くのね、あの家鴨(ひと)のところへ…』
子:「えっ?」
母:『……言ってみたかっただけ。』
子:「まあいいや、よくわからないけど。」
「あひるだし。」
母:『あひるだしね。』
母:『……いつか大きくなって帰っていらっしゃい。』
子:「母さん、言っておきますが。」
「五千羽もの兄弟が大きくなって里帰りしたら、えらいこっちゃだとは思いませんか?」
母:『それもまた楽し、よ。』
子:「おお。」
子:「母さん、そろそろ行くよ。」
母:『体に気をつけて、十郎、四十郎。』
『東京にはあなたたちの兄の三千八百八十三郎たちがいるから、何かあれば頼りなさい。』
子:「えっ、そんな名前…」
母:『今適当につけましたよ。 ほぼ生まれた順です。』
子:「うすうす感づいていました。」
「それにしても母さんってマンボウ並に多産…」
子:「ありがとう、母さん。」
「そして生まれ育った大阪の街(外国製だけどな)。」
十郎たちの旅は今始まった。
その行く手にはどんな出来事が待ち受けているのか!
〜 完 〜
たぬ山先生の次回作にご期待ください。
タグ:あひるちゃん
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