日曜日の築地。 [都内]
「今度の日曜に築地でイベントがあるの知ってる?」
会社の同僚である“大おねえさま”のご家族は築地で働いている。
「被災地のね、支援をしようっていうことで。 風評被害とかなんとか。」
「え、あ、し、知りません。」
ついさっきまで5月は営業日が少ないから大変よねえなんて言っていたのにいきなり急転換。
いくら不意を突かれたにしても間抜けな受け答えになっているのは、眠気を堪えていることと無縁ではない。
「テレビとかでも全然言わないのよねえ。 ほんとにあるのかしら」
家族がイベントに出展する → 日曜に駆り出されるのがよっぽど不満だったのか、先週後半は連日こんな話を聞かされることになった。
おかげでイベントの詳細は僕の頭に克明に刷り込まれ、築地市場でのイベント「買って食べて、応援しよう! in 築地」に行くことになった。
築地の場内に入るのは実は初めて。
いや、場内の長靴やさんとかご飯やさん、吉野家(牛丼)には来たことあるんだけど、ぼんやり歩いていてもいなくてもターレで轢かれそうなところに入るのは初めてという事。
このイベントの趣旨・意義・実効性について。
会場内で魚と放射能について解説しているテントがあり、いろいろ話を聞くことができた。
漁獲を休止している福島県も調査はしていること、サカナはそれぞれ可食部を検査していること、出荷停止になっているのは丸ごと食べる小魚が多いこと(≒高めの数値が出ている?)。
結局のところ安全か否かという二元論ではなく、すーっといっぽん線を引いておいて、検査して出た値がそれからハミ出る・留まるという程度問題であること。
僕には検査方法と線引きの根拠についての妥当性を判断するだけの知識がなく、断片的な情報からでもPOORな頭なりに自分で判断するしかないということだ。
で、どうしたかというと。
食べることにした。
蓄積度が問題、感じやすさ影響を受けやすさはほぼ年齢と連動する、という点から、俺たちももういい年だし食べてもいいんじゃないの?と判断した次第。
少なくとも若い世代に喰わせるよりも良いはず。
船場汁500円。
この旨さはちょっと予想できなくて不意を突かれる。
奥にチラ見えしているのはイカ姿焼き500円と日本酒400円。
程度の問題であるならば、すべてを風評被害でくくって“安心なさい”と言われることには抵抗がある。
ただ、はっきり「そんなのウソだ」と言い切る知識もない。
とりあえず今回、僕たちは食べる方を選択した。それだけの話。
どうしても抵抗のある人、なんであれ原子力には猛反対、という人にまで薦める気は毛頭ない。
安く買うことに意味はない。
それでは相手の弱みを見て買いたたくことと同じになってしまう。
でも安いと嬉しい。難しいね。
椎茸、にら、つるむらさき。
みんな美味しそうだから買った。安いのもうれしい。
嫁はそんなスタンス。
僕も嫁も心ばかりの募金をする。
思えば今回の地震で、義援金を出すのは初めてだ。
小銭入れの中身をすべてぶちまけ、「思ったより入ってたな……」と思ってしまったのは内緒だ。
東京消防庁が参加。
はしご車のデモを行っていた。
ほかには起震車を展示・実演。AEDの操作についての講習も。
実際にAEDを操作するような場面には出くわしたくないものの、それでも知っておきたい。
丁寧に教えて戴いてありがとうございました。
場外に出てかつをぶし屋さんに寄って帰る。
帰り道、物産展みたいで面白かったと嫁は言う。
緊張感ないなあと思ったけど、なんだかいいなあとも思った。
文京区あたりをぶーらぶら。 [都内]
なんの予定もない日曜日。
家でじっとしているのも嫌だったのでご飯を食べに外出。
ハンバーガーが食べたくなって本郷の「FIRE HOUSE」にやって来た。
ポテトチップス。
最初は飲むつもりはなかったんだけど。
ポテトチップスつまんでたら欲しくなっちゃった。 で、1杯だけ。
ちょっと味が薄いような気がしたけどうまい。
嫁はマッシュルームチーズバーガー(だったっけ?)。
たいへんおいしくいただきました。
さて、しっかりと栄養を摂ってしまった。
及ばずながら消費にも努めようと思い、そのへんをうろつく事にする。
春日通りを白山通り手前で左に折れて水道橋方面に向かおうとすると、路地のむこうに遊園地。
『きゃー』コースターが目の前を横切るたびに嬌声が聞こえてくる。
一日中これを聞かされるのはちょっとキツイなあ、と思いながら足は後楽園方面に向かう。
東京メトロ・丸ノ内線が地上に飛び出てくる横を下りきると、地下鉄のくせに高架になっている後楽園駅の向こうに高いビルが建っていた。文京区役所だそうだ。
文京シビックセンター(文京区役所のビル)21階の展望ラウンジから見た春日通り。
ジオラマみたいだ。
無料ということもあり賑わっていたこの展望ラウンジ。
調べてみたら夜景が綺麗なせいもあって有名、かつ人気だとわかった。
僕らが知らなかっただけか。
危うく“隠れ家的な無料で楽しめちゃうスポット”的な書き方をしてしまうところだった。
で、何階だったっけ?と調べていたら、サイトによって21階だったり25階だったり、最上階でもないのに最上階などと書かれていたりして結局よくわかんなかった。謎。
とにかく、文京シビックセンターの高層階用エレベーターに乗り、上から二番目のボタンを押せば何事もなく連れて行ってくれる。 高さは20ン階。
エレベーターは中途半端に外が見え、しかも速いので怖いとだけ付け足しておく。
東京スカイツリーはこんな感じに見える。
いっそのこと“文京ドライチェリー”(意味も由来もない)とでも名乗って対抗すればいいのに。
東京ドームのわきを歩いて向かったのは小石川後楽園。
初めて来た。
このオス♂がムッシュムラムラしている間がチャーンス!
激しく燃え上がる二人のおやつを狙うカラス。
ちなみにこの二人はこのカラスのおかげでもの凄く注目を浴びていたのだが、本人達はカラスにも周囲の好奇の目にもまったく気付かないおめでた…いや、若いって素晴らしい。
若い二人のプライバシーに配慮してぼかしておきました。
藤棚。
もっと近くで見たかったけど限界。
左に見える水田は嫁に庶民の苦労を教え諭す為の教材として水戸徳川家に伝わるものだそうだ。(嫁談)
庭の向こうに白い雲…じゃなくて東京ドームの屋根が見える。
ここでも時折『きゃー』とか後楽園方面の叫び声が聞こえてくる。
この季節ならではの緑色。
きれいだなあ。
入り口にあった売店のアイスクリームを楽しみにしていたら、帰るときには売り切れていた。
悔しいのでまた行きたい。
岩合光昭 写真展 “ねこ” [都内]
動物写真家・岩合光昭さんの写真展。
ねこの写真展なんて人が入るのかなあ、なんて心配は大きなお世話の大盛況。
着いたのがちょうどギャラリートーク&サイン会の時間帯だったせいもあり、写真を眺める列が進まないほど。
ついでに書籍・ねこグッズの販売コーナーも大盛況。
世の中のねこ好きパワーに驚愕。
“ねこ” 岩合光昭 写真展 (画像借りちゃったけど、いいのかな?)
ありふれた動物が写っていても、ありふれた写真ではないすごみを感じる。
おすすめ。
ちなみに、ねこの写真を持って行くと入場料が200円引きに!(サービス版)
会場外に張り出されるので自慢の家ネコの写真をどぞ。
タグ:ねこ
僕のTOWER [都内]
飲み会に出た嫁を車で迎えに行った。
恵比寿ガーデンプレイス? 僕行ったことないよ?
心配してたけどカーナビ様が無事に導いてくれました。
世界は確実に進歩してるんだ。
東京タワーが綺麗だったのでよりみち。
近くのコインパーキングに車を止めて歩く。
おお、実にかっこいい。
全て手持ちでの撮影なのでぶれぶれでお恥ずかしい。
三脚欲しいなあ。
脚部。 なんだかだまし絵みたいだ。
子供の頃に作った模型の部品を思い出す。
嫁が“私も撮りたい”と言うので喜んでカメラを貸す。
1.カメラ貸す
↓
2.写真楽しい
↓
3.新しいカメラ? 買っても良いよ(はあと)
喜んで貸すというのはつまりこういう事だが、3の飛躍は虫が良すぎると言うか、ありえない。
しかし貸し渋ると大抵の場合もっと悲惨な事になると思われ、結局貸すしかないのである。
嫁がカメラを構えた瞬間、タワー消灯。
電子レンジとドライヤーを同時に使ったからだな、きっと。
そんなわけないと思っていたら、ライトアップの切替のためだったらしい。
夜空に向けてなにか途方もないエネルギーを放射しているようにも見える。
東京タワーの形をしたミネラルウォーターをお土産に買って帰る。
タグ:東京タワー
ちょっとした発見をした気分だったが、実はそうでもなかったという話。 [都内]
なんてタイトルだ。
でもその通りだ。
この前の土曜日。
東京メトロの「東京まちさんぽ」というウォーキングイベントに行って来た。
初めて麻布十番駅で降りたよ…
なんだか田舎モノには敷居が高い気がするエリアのひとつ。
雨が降ったりやんだり。
有栖川宮記念公園では梅が咲いていた。
池に注ぎ込むように流れがしつらえてある。
かえるが鳴いてた。 でもまだ帰らない。
梅。
鳩。
ぽっぽ。
さて、発見はこの後にあった。
この時は「発見! レッドブル号の秘密基地!!」的に喜んでいたのだが…
実は結構有名だったらしい。お家に帰ったらGoogle先生がいろいろ教えてくれた。
(悔しいからリンクしないけどな!)テンションだだ下がり。
まあせっかくだから、写真でも見て行けよ。
我々に見つかった彼女ら(ドライバーさんはみんな女の子だった)は慌てて逃げ出した!
んな事はないと思う。 通常営業。 予定通り。
乗り物つながりでもう一つ。
白金から泉岳寺に降りて第一京浜を歩いている時にそれは現れた!
黄色い新幹線。
見る者を幸せにするかどうかは知らないが、鉄っちゃんのアドレナリンは放出しまくりのようです。
前を歩く親子連れはしなびたレタスがキャベツに変身したと見紛うばかりの張り・ツヤを取り戻しておったそうな。
『ねー ◎◎クン、イイコにしてるといい事あるでしょー』とすり込むママ。
なにその報酬系。
大人の欺瞞・女の嘘に気付く日はいつか、後者にはいっそ気付かぬ方がマシなのか……
三田の薬局ではサトちゃんが風邪を引きそうにしていた。
そしてやって来たのは東京のシンボルを張って50年。
トウキョウ・タワーさんです。
足下には樺太犬の銅像。
動物愛護のシンボルだそうだ。
スズメ1:ちょっと休んでいってもいいかしら?
スズメ2:どーぞー(銅像だけに!)
樺太犬:・・・。
オレ:写真撮ってもいいかしら?
スズメ1・2:どーぞー(銅像だけに!!)
樺太犬:・・・。
樺太犬のやつ、固まってましたよ。 銅像だけに!!!
HAHAHAHA……
こんな寒いギャグをかましてくれたのはノッポン、あんたかい?
違う? そうだよな。
久しぶりに来たけど、思ったより賑わってた。ていうか大人気?
やはりデカイものは無条件に格好良い。 迫力が違う。
みんな上向いて歩いてるから、落とし物しても気付かれにくいような気がする。
そして東京タワーを離れ、何やら心惹かれる名前の通りにさしかかる。
たぬ? いや、“まみあなさか”だそうだ。
そしてゴール、麻布十番駅へ。
10kmちょいのウォーキング。
普段行かないような所をぶらぶらするのっていいね。
嫁のいない週末 [都内]
この週末は嫁がいない。
母親と姉との3人で熱海旅行だという。
降ってわいた自由時間。いつもとは違う過ごし方をしたいと思った。
地下鉄の一日券を買って出発。
最初に向かったのは銀座一丁目駅。
今日は「第6回メトロ・デ・フリマin銀座一丁目」の日。
着なくなった服だとか集めたものの醒めてしまったおもちゃだとかどういうわけか増え続けているカバンだとか、そういったものを処分したいなあと思って、昨年の秋くらいからフリーマーケット出たいなあ出たいなあとうだうだ言っている。
でも実際申し込む段になると面倒になったり嫁が微妙に乗り気でなかったりで、そのまま。
はて、どんなもんかなあ? と下見をかねて覗いてみた。
なるほどなるほど。
プロと素人とクリエイターとリサイクラーの入り交じった、独特な空気が流れてますなあ。
こんどいっぺん、試しに参加してみようと思った。
次は有楽町線。
池袋の東武百貨店で「大鹿児島展」を開催中。
嫁の好きな「黒かつ亭」のドレッシングと「かりんとまんじゅう」と文旦を買う。
この写真では伝わらないが、文旦はでかい。
池袋駅前の風景。
なにか深層意識下に強く訴えかけてくる看板だ。
副都心線を東新宿駅で降り、小田急百貨店まで歩く。
小田急百貨店新宿店の「第36回 京の老舗めぐり」でだし巻き玉子を買った。
お姉さんに「う巻きもありますよ?」と言われて迷う。
でも今日はだし巻き! そんな気分!
いいねえ、物産展めぐり。
あ、『いつもと同じ週末』になってる。
冬の観覧車 [都内]
お台場にある観覧車がなくなるとニュースで見た。
なんでも土地の賃貸契約が切れるとかで、再開発に備え年内で営業を終了するとか。
僕は観覧車がわりと好きだ。
嫁はそうでもない。高いところが苦手なのだ。
それでも、誘うと(嫌々なのだろうが)付き合ってくれる。
乗っている時には少しずつ登っていくのにつれて恐怖感が増すようだ。
あちこち見たり写真を撮りたがる僕は『動くな』『揺らすな』と言われ続ける事になる。
そんなに怖い乗り物に付き合ってくれるなんて!!
まあなんてありがたいヨメなんだ!
と、深く感謝してしまうくらい怖がる。
今回も、かくかくしかじかと説明すると、『なくなるなら最後に乗ってもいいよ』とのお許しを得てお台場まで出かけることができた。
クルマの調子が良くないのでバスで出る。
フラフラ出歩いていないでクルマを直せ、というのは実に真っ当な指摘だ。
パレットタウンに行列が!と思ったら、ビーナスフォートのアウトレットモールだった。
観覧車は空いてた。
観覧車に乗って見下ろすと、東京の街が絶えず建て替えられ姿を変え続けていることに改めて気付かされるが、観覧車に乗らなくても東京の街が変化していることはわかる。
メガウェブでもそうだったが、目立つのは中国からの観光客。
この数年でとんでもなく増えた。
でも、観覧車にはあまり興味がないようだ。
観覧車の待ち時間は0分。 お値段は900円。
結局何回乗った? 嫁と話すが記憶があいまい。
2回と主張する嫁。 3回じゃない?と思っている僕。
まあいいや。
海側を見る。
中央防波堤から若洲方面に新しい橋を建設中。
城南島からお台場をかすめて新木場(明治通り?)に抜けるルートが整備される。
もっと話題になってもいいと思うほど便利なはず。
羽田空港。
ひっきりなしに飛行機が発着している。
久しぶりに乗った観覧車は景色も新鮮に感じられて、なくなっちゃうなんて勿体ないね、と話しながら帰ったのは12月20日の話。
ちょっと遅くなったけど書いちまおうと、ちょこちょこ調べていたら…
なくなっちゃう話がなくなっちゃったそう。あら。
とはいえ、この先はまだまだ不透明。
空いてるうちにどうでしょ?
タグ:観覧車
こたつを出した。 [都内]
土曜日。嫁に放り出された。
文字面ほど物騒なことはなくて、僕が嫁の外出予定を聞き流していただけの話。
それでも急に一人になると、意外にやることが見あたらない。
もちろん『やらなければいけないこと』は沢山あるんだけど、不意の『自由時間』に戸惑って選択肢を絞りきれない感じ。
無理矢理例えると、
お腹もすいたし、喉も渇いた。で、ポケットには100円玉いっこ。
そんな感じ?
いや、だから、“年賀状作れよ”とかはわかってるんだってば。
案のないまま、嫁と一緒に家を出る。
電話機買い換えの下見という名目で有楽町のカメラ屋さんを冷やかした後、カメラ片手にその辺をぶらぶらしてきた。
二重橋前ひろば。
さすがに観光客いっぱい。
でも、後ろを振り返るとさほどでもない。
開けた場所だからか音がこもらず反射せず、じゃっ、じゃっ、と玉砂利を踏む音と、写真を撮るときの“Cheese”的なかけ声が聞こえるくらい。
芝生に寝っ転がってみた…というのは嘘で、カメラだけ地面に置いてみた。
寝転がったらこんな眺めだよ的なシミュレーション。
こんどは地上15センチくらいから。
猫の目線くらい?
こんどはカメラを持ち上げてみた。
ばんざーい、、、ぱしゃっ。
柳を下から見る。
花火みたい。
今日はあったたかったけれど、空の色を見るとやっぱり冬なんだよなあ。
そうだ、こたつ出さなきゃ。
こたつ、こたつ!
ものすごく大事な事を思い出したような気分になり、家に帰る。
そして今になってみると、この前の土曜日は『こたつを出した日』ということになっている。
買い物(の、下見)もしたし、掃除もしたけれど、結局のところ記憶に残っているのは「こたつ」だから、という程度のぼんやり・なんとなくな話ではあるけれど、それでももし一言でまとめるとしたら、“こたつ”だ。
なんだかいい加減でてきとーなものだなあ、と思いながら書いている。
RED - ちょうちんRED [都内]
あお・きいろ・と来たら。
「あか」が抜けてたら、どの花みてもきれいだな的にまずいような気がした。
なので、せっせと赤い写真・赤いものが映った写真を探す。
ウォーキングの途中、ルートを外れて一休み。
嫁ははっぱ食べる派(2枚)・僕は苦手派。
でもこの日は嫁に付き合って2枚食べた。
ちょうちん連発。
お昼は葵丸進の天丼弁当(850円)。
美味しかったよ。
浅草と言えば雷門。
いつも記念写真の順番待ちなので、これ撮るのも大変。
旧安田庭園では紅葉が見頃。
もみじと青空との組み合わせは寒々しくて冬空っぽい。
僕が近寄る。 鴨が逃る。
すーい、すい。
池の水面に映った紅葉を散らしていく。
すいすいっと。
黄色い葉っぱが好きだけど、赤も好き。
いろんな色が合わさるともっと良いね。
画面に奥行きも出るし。
そんな土曜日だった。