〒238-0019(その2) [お出かけ]
郵便番号238-0019は 神奈川県横須賀市 猿島 だそうだ。
無人島のクセに郵便番号が割り振られているなんて生意気だ。
住所がある公衆トイレ並にゼイタクだ、と思ってタイトルにしてみた。
…あまり面白くなかった。
さて。
東京湾に残る無人島・猿島に上陸し、内部を目指す僕たち。
この島のそもそもの開発目的は軍事利用なので、山をくり抜き道を切り開いて施設が作られている。
要はこの島のメインストリートはわずか数百メートル。さびれたトンネルと切り通しの通路でできている。という状態。
バーが5、6軒あったかどうかは知らない。
が、それ以外にも道はある。迂回路と呼ばれる道がトンネルと平行して山の上にあり、島に残る砲座跡と島の東と北の端にある小さな平地を結んでいる。
ここは迂回路からメインストリートへと繋がるトンネル。
と言われても、なんの事だかさっぱり・・・ですよねー。
このエントリを書くにあたって、説明に使えるような猿島の地図を探してみたのだが、適当なものが見つからなかった。残念。
Webをすこし調べるとほんの数年前の猿島の光景が見られるのだが、横須賀市による整備が行われる前のものが多く、現在とは全く違う姿に驚かされてしまう。
現在では扉や出入り口は徹底的に塞がれ、展望台は立ち入り禁止。
砲座跡わきの切り通しも日蓮洞窟も入っちゃダメ。
もはや原型を留めていなかったり、立ち入り禁止箇所だらけになっているのが猿島の現在らしい。
なんだか悔しくなってきた。
ただ、そのおかげで“要塞”という言葉から来る硬い雰囲気と怖さがだいぶ薄らいでいるのも事実。
悪いことだけではない、ということにしておきたい。
しかし、このトンネルに「愛のトンネル」などという名前をつけるのはいかがなものかと思う。
トンネルからのひんやりと湿った風のおかげでかなり涼しい。
ふたたび迂回路に戻って島の東端の広場に行く。
「火の用心」の英訳が果たしてこれでよいのかどうか。
軍事遺跡的にどうかと思った。
階段で波打ち際に降りられるようになっており、釣り人の姿と、謎の撮影隊?が。
映画でも撮ってたのかな?
大変そうだったけど。
第二次大戦中の高射砲の跡。
軍事遺跡であることを思い出す。
日蓮洞窟へと降りる階段。
これが日蓮洞窟。
噂では江ノ島まで続いているとか。
かつては人が住み、貝塚があったそう。
今は海賊の根拠地?
誰かが襲われている!と思ってよく見たら、あり得ないローアングルから狙うカメラマンさんだった。
猿島は撮影場所として大人気のようだが、こんなカッコで来るなら平日にしたまえ、と言いたい。
なんだか一通り見たような気がしてきた。
こんどはメインストリートから帰ることにする。
「愛のトンネル(笑)」の中で、横穴?から外を見上げる。
完全に塞がれており手も足も出ない。
トンネル出口。
飛び石(木だけど)とウッドデッキの小洒落空間。
フランドル積みされたレンガ造りの「愛のトンネル(笑)」に吸い込まれるジジババ達。
このトンネルの力でジジババ達も幾星霜を超えてふたたび手を取り合うのか?
さて、帰ろう。
カエレカエレ。
海岸沿いまで戻るとBBQの匂いがした。
ちょうど来ていた臨時便に飛び乗り、三笠公園に戻る。
地図もない、豆知識もない、歴史解説もない、とないない尽くしのぐだぐだで終わった今回のエントリだが、これから猿島に行こうとしてこのBLOGに迷い込んだ人に一言だけアドバイスしたい。
「土日は混む。 早く行け。」それだけ。
三笠公園ではこれから猿島に向かう人の波が列を作っていた。
臨時便も出ているが、151人乗りの船1隻では輸送力に限界がある。
乗りきれないかも。
この島の軍事遺跡については、整備される前の姿を見たかった、というのが正直なところだった。
国から移管を受けた横須賀市が道路を整備し、老朽化した展望台は立ち入りを禁止。
兵舎や軍事施設の入り口は塞がれ、フランドル積みの煉瓦は綺麗に磨かれている。
落ち葉だらけの足下はウッドデッキで歩きやすくなっている。
安全を確保し、観光資源として利便性を向上した現在の姿を否定するものではないが、Webで調べるうちに見かけた過去の姿が(僕にとっては)魅力的すぎる。
先ほども書いたが、この島の地図(というか案内図)をWeb上で殆ど見かけない。不思議だ。
貰ってきた地図が手元に残っているので、可能なら後日それを取り込んでせめてもの説明をさせてもらえたらと思う。
さて、次に行こう。
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